卒業論文の執筆・提出まで(学部生)

 本「研究室」で卒業研究を行い、卒業論文の執筆と提出を希望する場合は、以下のような科目を履修しつつ、研究を進めることになります。(※2020年度以降、新型コロナウイルス対策のため、利用できる教室やその収容定員数などに制限があるため、従来とは異なる授業運営となっていることをご了解願います。)

1)2年前期:国際学部専門科目「グローバル教育論」の履修

 参加型学習教材を利用したグループワークやワークショップを実際に体験しながら、グローバル教育の主要な学習内容である地球的課題(global issues)について基本的な理解を図ります。また、この科目を通じて、参加型学習やアクティブラーニングというグローバル教育が重視する学習論や学習方法の特徴をはじめ、知識や情報の授受を重視する伝達型学習との相違点などについて理解を深めます。3年次以降の演習(ゼミ)を志望する人は必ず履修するようにして下さい。
 なお、例年、使用教室のラーニングコモンズの収容定員を大きく上回る履修希望者がいます。その場合は履修者の選考や抽選を行うほか、履修者を2つに分けて、同一内容の授業を別の時限に開講する場合がありますので、事前の告知や履修登録に留意してください。

2)3年前期「国際協力研究演習F(グローバル教育論演習)」の履修

 前年度の「グローバル教育論」での学習を基礎として、自分が関心を寄せる地球的課題や国内外の教育問題などを報告し合い、状況の改善や問題の解決に向けて教育が果たすべき役割や課題を検討します。また、グローバル教育の理論的背景や歴史的経緯などについて理解を深めます。
 例年、このゼミ(演習)の履修希望者が多くいますが、ゼミとしての「質」を確保するために、履修者希望者が多い場合は、人数を10名程度に制限するための選考を行います。
 なお、このゼミの履修を希望する場合は、「グローバル教育論」を履修済みであることを条件のひとつとします。3年次編入生でこのゼミを履修する場合は、同時に「グローバル教育論」も履修してください。

3)3年後期「卒業研究準備演習」の履修

 この演習では、4年次の卒業研究に向けた準備を始めます。具体的には、卒業論文などの学術論文を執筆するために必要な書き方やそのルールなどについて、基本的な理解を深めます。また、「アカデミック・ライティング」と呼ばれる「学術的な文章を書く」ための練習として、実際にテキストを講読したり、論評やレポートなどを利用して「テキスト批評」を実践します。こうした準備を進めながら、卒業研究に向けた「研究計画書(案)」を作成します。
 なお、この演習を履修できる人数は、国際学部の方針によって各学年で5名となっています。定員を越える履修希望者がいる場合は、「演習F」の成績や卒業研究のテーマなどを参考に選考を行います。

【使用予定テキスト】※テキストが変更になる場合もありますので、詳細は各年度のシラバスを参照して下さい。

河野哲也『レポート・論文の書き方入門』第4版、慶應義塾大学出版会、2018年。

西あい・湯本浩之(共編)『グローバル時代の「開発」を考える:世界と関わり、共に生きるための7つのヒント』明石書店、2017年。

4)4年前期「卒業研究Ⅰ」

 卒業論文の執筆に向けて、研究テーマに関連する文献や論文を収集して先行研究を調査分析するほか、アンケートやインタビューなどの社会調査を実施する場合は、そのための準備作業や仮調査を実施します。特に、フィールドワークや実践現場での参与観察など、長期にわたる社会調査や事例調査を実施する場合は、夏休みを有効に活用するなど計画的に研究を進めることが大切です。

5)4年後期「卒業研究Ⅱ」

 夏休み中の調査研究活動の成果を整理分析しながら、卒業論文の執筆に本格的に取りかかります。具体的には、卒論の構成案を確定し、各章を執筆し、定期的に執筆内容を発表し講評し合います。指導教員からの助言や添削を受けながら、12月末には卒論を完成できるように努めて下さい。なお、大学への提出期限は、例年1月10日です。
 卒論提出後、2月上旬までには主査である指導教員や副査からコメントが寄せられますので、それらを参考に加筆修正して、2月下旬までに指導教員まで再提出してください。(Jan. 5, 2021)

地球のことば(21)

いやだと言うべきだったんだ。
抵抗すべきだったんだ。
でも、どうやって?
・・・・・・
陽はまだ昇っていない。
外は茶色。
そんなに強くたたくのはやめてくれ。
いま行くから。

フランク・パブロフ(Franck Pavloff 心理学者/人権運動家・フランス 1940-現在)
出典:フランク・パブロフ(物語)、ヴィンセント・ギャロ(絵)、高橋哲哉(メッセージ)、藤本一勇(訳)『茶色の朝』大月書店、28-29頁。